鉾立と細部意匠 - 祇園祭の鉾と山
定価:¥5,060 (本体¥4600+税)
著者:近藤 豊
サイズ:A5判
ページ数:190
ISBN:978-4-88661-902-0
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商品内容
 
鉾立と細部意匠 - 祇園祭の鉾と山

 京都には,定例で行なわれる祭として, 春の葵祭,夏の祇園祭,秋の時代祭が ある.どれも長い行列が巡行する点では 共通しているが,祇園祭は平安時代にさ かのぼり,年中行事絵巻にもその情景 が描かれている.祇園祭に使用する鉾 や山は,重要な民俗資料として,京都と ともに育ち,栄え,守り伝えられてきた もので,鉾や山は,民俗資料として現在 も生きている行事として継承されてきた.  しかもそのなかで歴史の古さ,規模の 大きさ(行事の期間や出しモノの壮麗 さ),さらに美術的な高さ,文化財として の優秀さなどについては,祇園祭は日 本でも最高の地位を占めるもののひとつ である.  
 京都の町屋を背景として展開する祇園 祭は,町衆,庶民を中心にした催事で あることが,同じ京の祭でも葵祭などと は性格が異なる.鉾や山の出る町を鉾 町というが,それぞれの鉾や山は鉾町 の住民によってつくられ,守られ,曳き まわされ,住民はそれを誇りとしてきた.  祇園祭は鉾や山だけを見るものでは なく,先祖伝来の屏風やそれを置く場と して,また鉾・山の背景となり,巡行の ときの見物席ともなる町屋それ自体も, ともに見るべきものである.

<著者略歴>
近藤 豊(1909〜1994)

明治42(1909)年京都市に生まれる.
昭和15(1940)年京都大学工学部を卒業.工学博士 . 工学部建築学教室嘱託,滋賀県立短期大学建築科教授を経て,大阪教育大学家政学部,摂南大学工 学部建築科教授を歴任.寺院や洋風建築の修復監督なども担当しながら,日本中の寺社を中心とす る建築の意匠を調査した. 「 古建築の細部意匠」「古建築の細部文様」「明治初期の擬洋風建築の研究」などの著書がある.ISBN978-4-88661-902-0

*本書は昭和45(1970)年刊行の「祇園祭--鉾立と細部意匠」を改題し,新刊として復刻したものでる.